あこう忠臣蔵
播州赤穂の春の義士祭におでかけ。
2018年4月7日…桜は東京ではもうすっかり花びらが落ちておりましたが、一晩目の赤穂では夜桜の花見を予定。
赤穂の桜やいかに!?
昼時分に到着してホームに降り立ちますと、東京よりちょっと寒いなと。こんな気候なら桜の花は東京ほどは散りきってないかも?と期待。
今回の旅、実は先ず赤穂御崎(みさき)の展望台広場で開催中のさくらまつりに出かけたかったんです。
午後二時までだってんで間に合うようにホテルのチェックインよりも早めに参りました!
駅ビル「ぷらっと赤穂」で塩ラーメン(赤穂らーめん麺坊)をかっこんで薄着による冷え込みをカバーしてから駅前でバスを待ってたらばったりと船曳商店のオイスターシスターズしょこさんが「せんせい!」とお母様運転のクルマからぴょーんと飛び出してまいりましてこれから京都にお出かけになるという、ま〜相変わらずフットワークの軽いことで素敵。そんな軽いやりとりでさらに体温が上昇。
それにしても播州赤穂駅。初めて来た時からあったお蕎麦屋さんとお土産物屋さんが無くなっておりましてちょっとしょんぼり…。
▲ヘビーユーザーではなかったけど、
いつもあったものが無くなってしまうのは
ノスタルジーです。
しょんぼりしてまた体温が下降して薄ら寒くなったところで、待ってたのとは違うけど目的地に行ってくれそうなバスが到来。
その名も、周遊バス陣たくん号!100えん!
このバスに乗ると一発で赤穂の名物あちこちを把握できます。
乗りたかったのよね〜ん。初めてなんです。
陣た号じゃなくて「陣たくん号」。
接尾辞がふたつ続くというユニークな名前です。
(義士娘、という言い方もするし赤穂のお家芸ですなw)
さつき町の前あたりでしょうか、車内に歌がかかります。
「きーみのめーぐみーにくぅーらぶーれば♫」
唱歌「四十七士の歌」であります。
ホントは長い歌ですがバス停とバス停のあいだの時間内に終わる感じになってます。
同乗客はあらかたおばあさんなのですが(なぜだ?)、リズムをとったり一緒に口ずさんでる人もいますし放送が終わると
「ああ、懐かしい歌聞かせてもろうたなあ」
と言ってる人も。
な〜んだか、いい感じだなと。
こんど10周遊ぐらいしたいと思います。
陣たくんバスは唱歌を使ったり、名所めぐりといい、軸足のしっかりしたご当地自慢の輪郭がハッキリとしております。
また、在来の路線バスを観光用にするより、観光用の小型の乗り物が単独で活躍しているのは、押し付けがましくなくていいのじゃないかと。
各地がそうですが、地元の人が必ずしもみんなが地元の名物や名産を推すわけじゃないって傾向、あるでしょう?
そういう方たちの気持ちを逆なでしないよう気遣いするのはむずかしいですな。
▲赤穂御崎(みさき …ほんとは東御崎)に到着〜
そう。これぞ陣太くん号 全貌。
午後14時までこちらの展望台広場でさきほど申しあげた「さくらまつり」がございまして播州義士太鼓の演奏や、お獅子やバンドが出るということで…
おぉっとお!?
その太鼓が帰ってゆく!
まっ待ってくれっ!
時計を見たら13時45分あれー!?
昼に到着したはずなのにどういうことだ!?
南無三。ラーメン食って20〜30分バス待って、のんびり周遊バスを堪能してたのがアダとなったか!
▲うわっ!ちょっちょっ陣太くんも帰るっ!
陣太くんとハイタッチできたのはなにより。
▲そんで、義士娘さんと写真撮れたのもよかった。
(不思議な写真。平地に立ってたはずだが
背景がずいぶん斜めっている)
▲ここで演奏会やってたんですね。
なんか、なんにも見られなかったけど、ダイジェストで残像は見られた(笑)。
気を取り直しましてあたしゃ、海に出てみることに。
実は何度となくうかがってる赤穂の、海に出たことは今回が初めて。
山を降りてまいります道すがら、上の桜は思ったよりもほぼほぼ散っておりますが足元は満開でございます。
そんなに大勢が行き来してないと見えてたいへん美しい。
そしてフワフワとした踏み心地。
▲ざぶ〜〜ん・・・おだやかやな瀬戸内海。
釣り人ちらほら。
また上へ上がりまして、桃井ミュージアムでお茶。
ここでは赤穂雲火焼(あこううんかやき)や織物の赤穂緞通(あこうだんつう)が見られます。
▲雲火焼きのカップでアイスコーヒー。
▲帰りのバスを待つくすお(中央)。
さて
もうひとつ、前から気になってたけど行きそびれていた赤穂玩具博物館へ。
なんでも鑑定団で有名なブリキのおもちゃ博物館館長・北原照久さんをこよなくリスペクト&ご昵懇の鈴原義経館長が独自のセンスで構築するおもちゃハウス。
▲赤穂城大手門前から少し西に行った道沿い。
一見パラダイス(©探偵ナイトスクープ)と思しき圧力がわたしを数年寄せ付けなかったが(笑)、鈴原館長は愛にあふれるいたって親切な御仁で、赤穂のあちこちのイベントにも貢献しておられます。
コンセプトも見せ方も、博物館というよりインスタレーション。
▲館長と。
さて、いったん東横イン(宿泊所)で一息入れて…
ジモ友・イラストThe 47Black Catsのマエカワ先生とナースminaさんのお誘いでとなり町・坂越(さこし)まで夜桜見物へ。
銘酒・忠臣蔵をリリースされてらっしゃる400年つづく造り酒屋の奥藤さん(おくとうさん)の屋外パーティです。
新種のお酒ご披露を兼ねた花見だそうで!(会費制)
あちこちから、参加表明のお酒好きが20名強ほど集まってまいりました。
大避神社(おおさけじんじゃ)の横っちょの船岡園展望広場でテントが設営。
(翌日はここで坂越さくら祭りがあります。)
日が暮れますと…
こぉ〜れが寒いっ!
▲なかなか花見どころではありません。
▲赤くストーブが灯る。
▲風が無きゃあなあ…
美味しいお弁当は闇夜に隠れて口に入れるまでなにをいただいてるのかわからず、おのおのスマホのライトで手元を照射。
美味しいお酒に、思いのほかあたたかな粕汁に人気が集まりました。
舌鼓を打ちながらもブルブルと体を丸めて会場を後にし…
赤穂に戻って心膳 みさきやさんで温かいものをいただきます。
(なんだか食べ直しみたいですいません。)
そのあと、あの、名前忘れちゃった。
赤穂書房さんとでっかい写真屋さんの間入って川の手前左に入ったアソコで塩ラーメン。(加筆:「とっけ」さんね)
締めを食べたのにそのあと、お城通りスナックのリリアンさんへ。
▲スナックのリリアンさん。
リリアンのママはあたしの母くらいの世代の方(写真には写ってません。ちなみに)ですが、着付けの先生で義士祭とか赤穂情報物産館でのコスプレに一役買っておいでです。
じつはこちらのお店の入ってるビルにご注目なんですが…
よそから来た観光客としてはお城通りのこの建物。気になります。
なかでもリリアンさんの入ってるビルは両隣が更地になってひときわ目立ちます。
全盛期は呑みの殿堂でしたろうなあ。
あたしゃなんかもう、このたたずまいが大好きでして。
リリアンさんのほかにどちらが稼働しているのだろう。
▲昼間のようす。
いろんなお店が入っていたのです。
▲いや、コレはアウトだろう(笑)。
ブラックジャック7巻「シャチの詩(うた)」
「見て!ピノコでも背が立つわのよ」
のシーンと、お見受けいたす(要確認)。
▲「ヨンナナ」というネーミングは
すごく良いと思うんですよね。四十七士でしょう?
さて
翌日、日曜日はあちこちで催しがございました。
駅周辺はいろんなウォーキング企画の待ち合わせの様子が見受けられます。
あたしゃ
浅野家の菩提寺・花岳寺さんでちょっと打ち合わせがございましたのでおでかけ。
お庭では書道パフォーマンスの真っ最中。
同時に開催中のオルガン&琴演奏がいい感じのバックグラウンドを演出しております。
▲待機してる学生のアリサマのかわいいこと。
花岳寺さんで取材したあと、赤穂大石神社さん主催の「春の義士祭」。
女人義士行列見物へ。
その前に腹ごしらえ(11:30ごろ)。
これまた一度も体験していない巴屋さんの討ち入りそば。
▲赤穂城大手門前。
▲店内は居心地が良くてひろびろ。
槍や赤穂緞通などがさりげなくディスプレイされていて、これまで赤穂を訪れたスターたちの写真なども飾られている。
わたしより前に来ていたおじさんが落ち着かず立ったり座ったり。
「おそいなぁ」(<関西のイントネーションで読んでください)
いやいやおじさん、せっかちだなあ。
と、心のなかでほくそ笑んでたが、…た、たしかに遅い(笑)!
待つこと30分。
やっとありつけた「討ち入りそば」。
▲具には赤穂義士にまつわるコンセプトがあるのだろう
と予測されるが、
持ってきてくれたおねえさんの説明はなかった…
東京の立ち食いそばはスピードがモノを言うから比較してもアレかもだが、たった5分でも「ご注文を受けてから茹で始めるので5分ほど時間をいただきます」と、わかりやすいところに表示してある。そういうサービスがあってもいいかな〜と思いました。
老婆心御免。
最初にお茶とお菓子が出されるので、これがもしかしたらおまたせ御免のサインだったのかも。
それならそれで出す際におねえさんから「ちょっとお待ちいただきますのでごゆっくりお茶など」とヒトコトあったらずいぶん違うのだがなあ。
せっかちな客と鉢合わせると藪蛇になるから言わないでおいてるのかな。
ただ、あたしゃ食前にはスイーツはよう食べまへん。
義士行列に間に合わなくなってはいかんとそばをかっこみ(おいしかったです)、境内へ。
▲飯尾宮司
募集をかけるとすぐに定員になってしまうという、人気を誇る女子版。
子供からオトナまで参加です。
飯尾宮司さんが「もりいさん、一緒に写真撮りましょう」と隊列から呼んでくださった義士ふたりは「姫路のほうでアイドルやってらっしゃるそうです」っておっしゃってたけど、大阪発祥のFiore(フィオーレ)というダンスボーカルアイドルユニットから、黒田あやめさんと中村栞菜さんが一緒に写真撮ってくれました。
パレード前に武田千優(たけだちひろ)さんによる『忠義の桜』が披露。
今回人前で初披露ということでございました。
これあの〜、配られたチラシにも総門の立看にも名前が無い。
も〜ちょっとアプローチしたげてもいいんじゃないかなあ〜と思いました。
老婆心御免。
▲ノリの良い女子義士は歌に合わせて左右に揺れる。
じじいが言うとほんとに気持ち悪いかもなんですが、頭に桜刺しちゃったりしてね、ほんとかわいいんですよね!女子の義士行列!
どんどん盛り上がったらいいなと思います。
であの〜…
あとからツイッターとかで見てみると、女子に渡された刀の柄巻きが解けちゃって半分くらい中身がむき出しになってるのが多く、アレなんとかならんものでありましょうか。
なんだかお気の毒で、巻くなら巻く、巻かないなら巻かないとしてはいかがかなーと。
動画とかに巻き方が上がってるんで、あたしも手伝いますから、ここ、修繕できないものでございましょうか。
これは貸衣装ですかな。それだと手も足も出ませんが。
あっあれだ。柄に平打ち木綿の紐か、白い布を巻きつけりゃいいじゃありませんか!実際そうだったんだそうだから。
老婆心御免。
行列は女人義士のほかにも阿波おどりやカントリーダンス、盆踊り、よさこい踊り、でえしょん踊りもつらなってにぎやかなパレードだったご様子。
あたしゃ全部をつぶさに見られず、花岳寺さんに打ち合わせに出かけ、その後にわたや矢野社長と前述マエカワ先生と会食。そのまま花岳寺周辺の商店街でくりひろげられていた、お店改造して飲み屋にしたりワークショップや展示やったり路上でライブや出店など「カガクジカイワイレトロさんぽ」というイベント…が、すっかり終わっちゃったあと、一店舗だけ不夜城と化してる会場に酒をたかりに参りました。
▲おもしろ好きのヤマグチパイセンによる空間大改造。
空いてる店がコジャレた飲み屋に変身。
あたしもこういうこと出来る人になって、
あちこち忠臣蔵空間にしちゃいたいなあ。
今回は2泊。
▲昨日も今朝も、ウインナーが無かったよ。
帰りの汽車に乗る前に骨董屋さんに寄って物色。
戦利品をせしめて、また塩ラーメン食べて帰りましたとさ。
どっとはらい。
▲お人形さんいらっしゃいませ。
教訓
やっぱ2泊は基本だなぁ〜〜・・・
▲駅周辺の主な登場場所。
(赤で囲ったり、赤文字だったりのところ。)